お茶イルカの記録集

夢中になっているあれこれについて書きます

【ユニコーンオーバーロード】難易度ZENOIRAまでクリアした感想

こんにちは。

お茶イルカです。

 

今回の記事は、ヴァニラウェア開発、アトラスより発売されたファンタジーシミュレーションRPGの「ユニコーンオーバーロード」をプレイした感想記事となります。

1周目を難易度EXPERT、2周目を難易度ZENOIRAで行い、2周の累計時間は200時間超でした。

 

 

 

 

 

1.総評

 

結論から言うと、SRPGというジャンルが好きな人なら間違いなく楽しめる名作だと感じました。近年のゲームでも屈指の作品ではないのでしょうか。

本作のゲーム性は「複数の部隊を組み、リアルタイムで進行していく戦場を駆けながらマップを攻略していく」と解釈していますが、これが実際字面以上にとっつきやすく、奥深いものでした。

私は同じSRPGジャンルのゲームである、ファイアーエムブレムシリーズをよくプレイしていますが、本作に関しては同じSRPGジャンルとして販売を楽しみにする気持ちと同時に、「リアルタイムで進行する」という箇所に不安を感じてもいました。

ターン制のゲームであれば、一部例外はあれど基本的に自分の手番が終わるまで考えることができます。ですが、例えばアクションゲームのようなリアルタイム進行となるとそういうわけにもいきません。

ただ、本作はリアルタイム進行とはいっても一時停止が的確なタイミングでかかってくれることが多いため、この点を中心にかなりストレスフリーにプレイすることができました。

そんなわけで、体験版からダウンロードして数時間もプレイしていくうちに、不安は霧消し、製品版の購入ページへアクセスして発売日を待ち、発売日を迎えてクリアまで何度か不眠でプレイしながらも今回の記事を書くに至りました。

さっそく次章から、本作の魅力に触れていきたいと思います。

 

2.システム

 

まず、私自身が1ユニット1部隊となるSRPGばかりをやってきたのもあり、「個性的な性能を持った、様々な兵種のユニット同士を掛け合わせて部隊を編制していく」という部隊システムが新鮮でした。1ユニット1部隊制であっても攻撃面や防御面のバランス等を考えて全体として構築していくのは共通していますが、本作では部隊内でそれを要求されます。ここが私にとってはかなり面白いと思ったポイントです。

攻撃面に寄りすぎれば防御に回ったときかなり崩されやすいので防御面に寄ったユニットを部隊に編制して部隊の安定感を向上させる…序盤のうちはできることも少なく、システムに不慣れでもその程度を把握していればスムーズに攻略を進めることが可能です。

ですが、クラスチェンジ等でできることやそもそもの兵種が増える中盤以降でシステムの奥深さと複雑さがぐっと増してきます。もちろん敵でも例外ではなく、こちらの部隊の構成の練度、相性によっては一瞬で瓦解させられてしまうことも増えてきます。逆もまた然りで、多少のレベル差があろうとも強敵相手に勝利する、いわゆる「大物喰い」も可能です。それは最高難易度であろうとも例外ではありませんでした。

構成・相性が多少のレベル不利も覆す例

また、兵種ごとのバランスがかなり優れていると感じました。運用をそれほど考えずとも活躍しやすい兵種、対照的に運用に工夫が必要な兵種こそ存在はしていますが、それでも「使う意義が全くない兵種」はないと断言できるほどです。例えば、ファイター→ヴァンガードは序盤は前衛としては心もとない耐久、終盤では攻撃性能の低さが響きます。しかし、遠隔物理攻撃から味方をかばいつつそのダメージを無効化する「アローカバー」の存在から、単体を守る性能の高さについて右に出るものはいません。遠隔物理攻撃と一口に言ってもその適用範囲は意外と広く、弓兵からの攻撃だけではなく、飛行の敵からの攻撃も基本的に遠隔物理攻撃扱いとなるため、斥候や飛行兵とだけではなく、騎兵とも組み合わせる意義が生まれてきます。

そうして、兵種ごとの新たな発見をしていくと、必然的に部隊編成にも新たな発想が生まれ、試行錯誤していくうちに部隊編成の楽しさに引き込まれていくのです。

 

3.シナリオ

 

始まりから終わりまで正に王道の※貴種流離譚ものといったシナリオで、かつテキストがかなり良質なため世界観にどっぷり浸かることができました。

貴種流離譚:特別な出自を持つ者を主人公(本作では亡国コルニアの王子アレイン)として数々の逆境を乗り越えて返り咲く物語の類型のひとつ

 

エピソード開始時の一幕


上画像群は私のお気に入りのエピソードのひとつ「岩山に薔薇よ咲け」の一幕です。

展開を書く前に少しキャラクター紹介を挟みますと、4枚の画像すべてに出ているイケおじジョセフというキャラクターは主人公アレイン(画像1枚目左)と、その母である女王イレニアの代からコルニア王国に仕えている歴戦の老騎士です。敵国であるゼノイラ帝国からの侵攻の折には、女王イレニアの命でアレインと共に逃げ延び、それから父代わりとしてアレインを育て上げ、決して多くはない協力者と共に解放軍を立ち上げました。

このエピソードの展開としては「アレインの従姉=イレニアの姪であるヴァージニア(2~4枚目左)が敵討ちのため突出したのでそれを助けに行く……」というものです。味方の危機というのはもちろんですが、かつてアレインを守るためとはいえ逃げ延びた結果イレニアを最後まで守れなかったという負い目を持つジョセフにとってはただならぬ事態でした。

1枚目の状況は、城から逃げ延びた日の回顧と共に、あの日と同じようなことにはさせないという決意をジョセフが表明するシーン、2~4枚目についてはエピソード終了後、ジョセフが自身の負い目を語るもののヴァージニアはアレインを生かし育てたことを労い、互いの決意をさらに固めるというシーンです。

もう最高です。負い目を抱えながらもさらに前へ進むという展開にとても弱い私としてはスタンディングオベーションものでした。場面は異なりますがエルヘイムである人物に女王と共に戦わなかったことを糾弾されたときにもジョセフがしっかり動揺するリアクションをしていたところで細かい仕草まで作りこまれていると感じました。

シナリオ全般としてそのようなかたちになっているので、まさしく王道のシナリオといえます。

 

4.キャラクター(グラフィック含む)

 

一言でいえば外面も内面も素敵なイケおじキャラクターの展覧会です。

グラフィックや、キャラクター同士の掘り下げにもあたる支援会話親密度会話がよく作りこまれているのもあって、どのキャラクターも個性的かつ魅力的でした。

フォドラの紋章学者を思わせる素敵な声とビジュアルの持ち主

上のキャラクターはコームというキャラクターで、メイエ家の当主メリザンドの従者ですが、メリザンドにかける熱意は尋常ではありません。

シャロンというキャラクターとの親密度会話では、彼女に発破をかけられ一念発起してメリザンドのための服を一から仕立てようとする少々行き過ぎた熱量を見せてくれます。

もちろんただ主君への熱量がありすぎるネタ要素だけではなく、

行軍中突如敵軍の矢を受けたコーム、彼を連れて逃げるメリザンドの姿から始まる親密度会話ですが、二人がどれだけお互いを想っているかがよくわかる一幕です。

謙虚に身を粉にして頑張る老騎士がとても好きなのでコームもとても好きなキャラクターです。

 

次に紹介したいのが、ルノーというキャラクターです。

少々ポエミーな決意表明ながらもとても真剣

10年間もの間洗脳され敵国ゼノイラの将として民を苦しめてしまった自責の念に耐えかねた彼は洗脳から解放された後下野しますが、紆余曲折ありつつも再びコルニア王国、今の解放軍に仕えはじめます。しかしながら、見ていて痛々しくなるくらいには負い目を感じています。

同じく10年もの間洗脳を受けており、民を苦しめたことに負い目を感じているホドリックですら見かねるほどの自罰的な心持ちです。

挙句の果てにはファイアーエムブレムでいう支援S的なイベントである契約の儀式の冒頭においてもいきなり下のような対応です。

うーん、好きです。

ここまでの態度になるということはそれほど真摯に物事を考えていることの証左でもあり、風花雪月のギルベルトを彷彿とさせるような言動にもう私の心は引き込まれてしまいました。無難にジョセフやホドリックをトップクラスで好きになるかなーと思っていたら思わぬダークホースが潜んでいました。

 

そして…

「俺ってば才能の塊かよお!」

レベルアップボイスをはじめ愉快すぎる男、ジェレミー今作の中で一番のお気に入りです。

見た目としては味方にならなさそうな強敵の敵将感がありますが、この作品ではきちんと仲間になってくれます。解放軍に参加した動機も「勝ち馬に乗るため」というきわめて現実主義、打算的な動機ながら、根がかなり常識的なため親密度会話ではとにかくぶっ飛んだ言動をする周りに振り回される役割が多いです。

契約の儀式でも指輪を売り飛ばそうとしてアレインに釘を刺されたりととにかく俗っぽい描写が目立ちます。ですがそれで終わらないのが本作品の魅力です。

いつもの軽薄な態度とはうってかわってこのように独り言つ彼の過去には並々ならないものがあり、徹底した現実主義の秘密がそこにはあります。

そんな彼の秘密は…プレイしてぜひ確かめてみてください!

 

5.まとめ

 

色々と語ってきましたが、本作はシステム、シナリオ、キャラクターの三拍子が揃ったSRPGの中でも間違いなく名作といえる作品です!

この記事を見て既プレイの方は「確かにそうだよね」と思えるような感想、未プレイの方にとっては購入を少しでも考える動機となれば幸いです。

最後になりますが、食事が本当に美味しそうなので、そういった面でもおすすめです!!

【FEエンゲージ】メリン×カミラ×ロイヤルナイト -光速の異名を持ち地形を自在に操る高貴なる女性騎士-

皆様こんにちは、こんばんは。

お茶イルカと申します。

 

今回は「ファイアーエムブレム エンゲージ」内に登場するユニットのひとりメリン、紋章士のひとりカミラ、上級職のひとつロイヤルナイトについて分析、考察、実験を行った記録をまとめた記事となります。(同ゲーム既プレイ済みを前提としているため、ネタバレ有、難易度はルナティック想定です)

 

記事の構成は以下の7項目となっています。

 

 

なお、各種データは以下のサイトを引用および参照しております。

ファイアーエムブレム エンゲージ 攻略Wiki 天馬騎士団」

https://www.pegasusknight.com/wiki/fe17/

ファイアーエムブレム エンゲージ攻略 hyperWiki」

https://hyperwiki.jp/fee/

 

1.はじめに

この記事の構成ははメリン、カミラ、ロイヤルナイトについてそれぞれ考えていき、それらを組み合わせていった…という構成ですが、一見するとそこまで強いようには思えないこれらの組み合わせになぜ至ったのかを先にお話しします。

 

それはずばりロイヤルナイト代表のモーヴがきっかけでした。

喜ぶモーヴ

 

とはいってもロイヤルナイトの彼が強かったからではありません。

怒れるモーヴ

 

(彼の名誉のために言っておくとロイヤルナイトでもそれなりの活躍はでき、他の職だと数値が噛み合い、より活躍が望めます)

ロイヤルナイトモーヴは天性素質が杖であることにより杖がBランクが使える点は良いものの、それ以外は攻撃面、守備面ともどもやや頼りない印象です。体格は良いもののロイヤルナイトの体格上限が12と低く、ぎんの槍が重さ13なので攻速落ちは免れません。ステータス数値自体は悪くないはずなのになぜこのような印象になってしまうのか、それは「速さが足りない」からです。

往々にして強力な一撃よりそこそこの威力の追撃二撃の方が結果的に威力が強くなったり、逆に攻撃を食らうにしても強力な一撃よりそこそこの威力の追撃二撃の方が痛いというケースがファイアーエムブレムシリーズにはよくあります。追撃するかされるか、この審判を下すのは「攻撃速度」であり、それには「速さ」がかなり大きく影響してきます。

ロイヤルナイトモーヴの初期の速さは「22」ですが、彼の代名詞である炎の槍を持つと最終的な攻撃速度は「18」にまで落ち込んでしまいます。(これは炎の槍の重さが重すぎるのもありますが…)そのため、彼の加入章でもある21章ではとにかく様々な敵から追撃され、追撃ができません。ゆえに、火力が思うように出せず、かといって壁にしても避けづらく追撃もされやすいためそこそこの数値の守備面も活きづらいという状況に陥ってしまうのです。

こうして私は「もし圧倒的な速さのロイヤルナイトがいればかなり頼れるのではないか?」という仮説を持ち、メリン×カミラ×ロイヤルナイトという育成論に至ったのですが、この経緯の詳細を次項以降で記載していきます。

 

2.ユニット「メリン」の特徴

「ミスティラの臣下。爽やかで華やかな雰囲気を放つ麗人。」(ゲーム内での説明)

彼女はゲーム内でも難所である中盤の13章でウルフナイトLv1(内部レベル16)として加入するユニットのひとりです。ゲーム内でも屈指のパワーの物理アタッカーとなりうるパネトネや強力な高速物理アタッカーのカゲツの印象が強いですが、彼女も相当優秀な初期値を持っています。

グレートナイトにしてみようとすると、その優秀な初期値がうかがえます…

13章では1戦闘、場合によっては2戦闘以上は必ず耐えてくれ、移動力も大きいため、即戦力として申し分ない性能となっています。

成長率にしても、

成長率 HP 魔力 速さ 守備 魔防 幸運 体格 合計
個人 55 25 25 40 50 30 30 25 10 290
兵種 10 5 0 15 20 5 20 20 0 95
合計 65 30 25 55 70 35 50 45 10 385

 

と攻撃面以外はかなり高水準にまとまっています。ゲームクリア時の水準となる内部レベル40までそのままウルフナイト(~Lv20→Lv6)で育成していくと最終的なステータスは

HP 魔力 速さ 守備 魔防 幸運 体格
52 22 16 34 38 20 24 25 11

とこれまた高水準な数値にまとまります。特に速さ「38」は終章では素でグリフォンナイト、ソードマスター以外には追撃をとられないほどの速さを誇っています。(逆に追撃をとってくる方が凄まじいのですが)

個人スキルの効果も「自分の周囲2マスの範囲に味方の女性ユニットが2人以上いる場合その女性ユニットと自分の命中・回避+5」という、自身と味方のサポートが同時に行えるかなり強力なものです。さらに、支援相手もパネトネ、カゲツをはじめ強力なユニットが多いおまけつきです。

総じて、「速さ」を中心として、高水準な能力を持ったユニットに仕上がっています。

 

3.紋章士「カミラ」の特徴

「通称『暗夜の紋章士』。妖艶な雰囲気をまとう、美しき魔竜騎士。空を舞い、斧と魔法を操って敵を葬る。」(ゲーム内での説明)

絶え間ない増援と処理落ちでプレイ感が最悪に近いDLC外伝「暗き妖艶」をクリアすることで仲間となってくれる紋章士で、主な特徴として

・HP、速さ、魔防という主に対魔法性能の上昇を実現する能力補正

・シンクロスキル「竜脈・暗」による一癖ある補助

・エンゲージスキル「天駆」による大幅な機動力の上昇

・ボルトアクス、ライトニングでの魔法打点、カミラの艶斧での対魔法特化物理打点という両刀型のエンゲージ武器

・エンゲージ技「暗夜爆砕陣」による広範囲攻撃

があります。改めて書き出してみると実際そうなのですが、とても癖が強そうな感じがします。

 

・HP、速さ、魔防という主に対魔法性能の上昇を実現する能力補正

→初期絆レベルではそれぞれ3、2、1で、最終的にはそれぞれ7、5、4となります。この中では速さの補正が特に優秀で、最終的な「5」という補正は素で同じ速さの敵に対しちょうど追撃が可能となります。絆を深める途中でも、主な役割対象となりうる魔道士ユニットは割と鈍足なことが多く、主に対魔道士での追撃安定および回避含め反撃への耐性をつけられる点が素晴らしいです。

 

・シンクロスキル「竜脈・暗」による一癖ある補助

→スタイル「隠密」での「黒煙」(乗ったユニットの回避-20・守備-5・魔防-5)やスタイル「気功」での「氷結」(乗ったユニットの移動+2)という、紋章士カムイに存在しない地形効果を筆頭に、彼女の竜脈の範囲に比べると少々癖が強い地形効果 を生成する能力を有しています。ですが、スタイル「騎馬」の「水たまり」(乗ったユニットの回避-30)については自身のマスを含めた周囲2マスという範囲(自身へのデメリットはエンゲージ時なら無関係かつ絆Lv12で覚える「地脈吸収」により打ち消し)のため、飛び地で水たまりを生成するカムイのそれより使いやすく、高い支援能力を有しているといえます。

 

・エンゲージスキル「天駆」による大幅な機動力の上昇

→エンゲージ中は弓等の特効を受けない飛行兵(地形効果は通常の飛行兵と同様無効)となり移動+2されますが、飛行兵として障害物や地形の影響を受けずに移動できる特性とあわせて、想像以上の移動範囲の広がりを見せることがあります。スタイル「騎馬」であれば、さらに移動+2され、合計で移動+4の効果を得ることができます。

 

・ボルトアクス、ライトニングでの魔法打点、カミラの艶斧での対魔法特化物理打点という両刀型のエンゲージ武器

→ボルトアクスは命中65、回避-20と一見扱いづらく思えますが、それ以外は射程1-2かつ威力14とエルファイアーとボルガノンの中間の威力であり、重さは9と斧ジャンルの中ではかなり軽めと割と優秀な部類です。低い命中についても、鈍足低魔防の重装に対しては十分な命中精度を確保できるため、実はそこそこ役割を持てます。

ライトニングについてはノヴァの廉価版といったところで、今回の育成論とあまり関係はありませんが、素の魔力が高いユニットや華炎による大幅な火力向上が見込めるセリーヌが追撃できれば思わぬ火力を出すこともあります。

カミラの艶斧については威力19命中80重さ11と最終解禁エンゲージ武器らしく素で高性能なだけでなく、「魔防+10」と「相手の(魔防-守備)をダメージに加算」という、これ以上ないくらい対魔道士への役割遂行に特化した性能となっており、大半の魔道士は追撃含めて撃破することが可能です。

 

・エンゲージ技「暗夜爆砕陣」による広範囲攻撃

→自身の周囲4マスのうち偶数マス(奇数マスは歯抜け、自身の直線タテヨコ方向は2マスのみ)の敵を対象にダメージを与え炎上地形を生成するという、文面だけではなんとも説明しづらい範囲攻撃を行います。「天駆」によって位置調整はしやすいものの、歯抜けが出やすく、通常時では広範囲攻撃ながら炎上地形生成の追加効果も相まって癖が強いです。

ですが、この技が真価を発揮するのは紋章士カムイと組んだユニットと隣接している際に発動できる「暗夜爆砕陣+」です。これにより範囲が拡大し、自身の周囲3マス目の歯抜けがなくなり、外周8マスをカバーできるかたちとなります。また、通常時にも共通しますが、複数ユニットを対象にとっているので、自身から攻撃することで発生するスキル(竜呪等)については攻撃範囲内であれば各々のユニットにきちんと発動します。

 

特徴をまとめると、「移動も含め足回りが大幅に向上し、対魔道士にかなり強く出られる優れたサポート要員」に仕上げられる紋章士といえます。

 

4.上級職「ロイヤルナイト」の特徴

ランスファイターLv10から昇格することで就ける槍A、杖C(天性素質ありならB)までの上級職ですが、今作デフォルトでロイヤルナイトに就いているのはモーヴのみです。しかし、ロイヤルナイトの評価はどうも芳しくありません。ハルバーディアのように隠れているだけで実はかなり強力かというとそうでもありません。色々言われてはいますが、以下の要素が大きいように思います。すなわち、

 

・強力なライバル、グリフォンナイトの存在

・槍という武器に対し体格上限が12と低い

・兵種スキルがかなり限定的かつ効果自体も微妙

 

これらの要素が重なるのと、上にあげたようなロイヤルナイトモーヴの微妙さが重なり、世間的にロイヤルナイトは「微妙職」であると認識されているのが実情です。

哀しむモーヴ

 

悲しむモーヴを横目に、上にあげた要素について考えていきたいと思います。

 

・強力なライバル、グリフォンナイトの存在

→ロイヤルナイトには使う武器種および能力傾向がよく似通った飛行兵種、グリフォンナイトという強力なライバルが存在しています。あちらも杖C(天性素質ありならB)であり、武器種は剣・槍・斧A(天性素質ありならS)から選択できます。ロイヤルナイトは槍Aしか選択できず、しかも天性素質の槍が適用されません。なぜ…

この時点で差がありますが、さらに追い打ちをかける様々な要素として兵種スキルの実用性および移動力の差や能力補正の差が存在しています。

ロイヤルナイトの兵種スキルについては後程記載しますが、グリフォンナイトの兵種スキル「移動補助」の「自分のマスを含む周囲1マスの地形の移動コストを1にする」という効果は移動コストが常時1となる飛行兵として位置取りがしやすいことで自在に味方の進軍を早められる等、有用となる機会も多いスキルです。

移動力の差については騎馬と飛行の違いでしかありませんが、飛行の方が騎馬より足回り的には優位であり、これによりグリフォンナイトの方がロイヤルナイトより杖を振りやすいという点が存在しています。

能力補正の差についてですが、ロイヤルナイトの方がHP1、魔力2、守備1、体格1の分グリフォンナイトより高いものの、技1、速さ3、魔防5の分グリフォンナイトより劣っています。体格の差を抜きにしても、グリフォンナイトの方が速くなり、速さは総合的な固さの面にも影響するため速さの差でグリフォンナイトの方が固くなる事態も出てきます。

私自身もスタイルの差(「騎馬」か「飛行」)を抜きにすればグリフォンナイトの方が使いやすいと考えています。

 

・槍という武器に対し体格上限が12と低い

→上にあげたモーヴの例のとおり、体格上限12は未錬成のぎんの槍の重さ13で1の攻速落ちが発生してしまいます。勇者の槍では2、スレンドスピアでは3、炎の槍に至っては4の攻速落ちが発生してしまいます。シナリオ攻略上ではあまり関係ないかもしれませんがグリフォンナイトの体格上限は14で、勇者の槍で攻速落ちしないだけの上限が担保されています。グリフォンナイトはその速さで体格による攻速落ちを踏み倒せるケースも存在しますが、ロイヤルナイトはそういうわけにもいかず、槍の重さに翻弄されることが多くなっています。

 

・兵種スキルがかなり限定的かつ効果自体も微妙

ロイヤルナイトの兵種スキル「手助け」の「味方が戦闘後にブレイク状態だった時、自分が隣接していてHPが11以上なら10消費して味方のブレイクを解除する」という効果ですが、はっきり言うと使いどころがごくごく少ないうえピンチを招きうるという地雷スキルとなってしまっています。不意のコラプスによるブレイクのケアにはなりえますが、戦闘時に発生するブレイクを防げるわけではありません。他の上級兵種の有用スキルに比べると涙が出るほど弱いと言わざるを得ません。

 

以上の要素から、ロイヤルナイトは敬遠され、研究の機会も少なくなってしまっていると思われます。ですが、ロイヤルナイトには希少な個性が存在しています。それは「紋章士に頼らずとも杖が使えるスタイル『騎馬』の上級職」であるということです。スタイル「騎馬」は移動力がずば抜けて高いというわけではありませんが、紋章士カミラをはじめ、スタイルボーナスに優れている傾向にあります。上でグリフォンナイトとのスタイルの違いに言及したのはこのためです。

また、グリフォンナイトは飛行兵種であるがゆえに弓、風魔法が特効という弱点も存在します。風魔法の方は魔法防御の高さから耐えられる、または命中がそこまでないことから回避できることもあるものの、当たってしまえばかなりの痛手となります。そして、弓については命中の高さから回避という選択肢もとりづらく、動きづらさにもつながってしまいます。

一方、ロイヤルナイトは騎馬兵種ゆえ、弓、風魔法が特効ということはありません。騎馬特効武器は存在するものの、弓、風魔法に比べてそれを持っている敵は圧倒的に少なく、その分動き方への制約が少ないという環境的な長所が存在します。

 

さて、これでピースは揃いました。次項より、集めたピースをまとめていきたいと思います。

 

5.三つのピースが揃うときー育成計画編ー

2~4の項でメリン、紋章士カミラ、ロイヤルナイトについて個別で話をしましたが、それぞれ重要なポイントを書き出してみます。

 

★メリン

→「速さ」を中心として、高水準な能力を持ったユニット

 

★紋章士カミラ

・能力補正:主に対魔道士での追撃安定および回避含め反撃への耐性をつけられる

・シンクロスキル「竜脈・暗」:スタイル「騎馬」での「水たまり」(乗ったユニットの回避-30)はカムイのそれより使いやすく、高い支援能力を有している

・エンゲージスキル「天駆」:スタイル「騎馬」では合計で移動+4され弓等特効なし飛行ユニット同様の扱いとなる

・エンゲージ武器:両刀およびカミラの艶斧での対魔法特化物理打点を持っている

・エンゲージ技「暗夜爆砕陣」:広範囲攻撃

 

→「移動も含め足回りが大幅に向上し、対魔道士にかなり強く出られる優れたサポート要員」に仕上げられる紋章士

 

★ロイヤルナイト

似た武器種のグリフォンナイトは飛行兵種のため、移動制限されづらい

グリフォンナイトの方が速いため、攻撃速度や回避を確保しやすい

特効武器を持っている敵が少ない分、動きが制限されづらい

 

→「紋章士に頼らずとも杖が使えるスタイル『騎馬』の職」

 

これら三つのピースを揃えると、ロイヤルナイトの弱点が綺麗にカバーされ、かつグリフォンナイトより圧倒的に動かしやすいユニットが誕生します。すなわち、

 

「圧倒的な速さと機動力を掛け合わせ戦場を自在に駆ける頑強なサポート要員」

 

となるのです。成長率としても、

成長率 HP 魔力 速さ 守備 魔防 幸運 体格 合計
個人 55 25 25 40 50 30 30 25 10 290
兵種 5 10 15 15 15 5 20 10 0 95
合計 60 35 40 55 65 35 50 35 10 385

とハイバランスに仕上がっています。

 

組み合わせが決まれば、次はスキル構成ですが、今回は「竜呪」と「月の腕輪(+)」としました。

「竜呪」については、

弱らせた敵を残すことで味方の「速さの吸収」を発動させやすくする

エンゲージ技でそれぞれの敵に効果を乗せられる

これら2点を重視して組み込みましたが、おおむね期待通りの効果を得ることができました。(詳細は後述)

「月の腕輪(+)」についても、

・エイリークエンゲージ時の「与ダメージ30%(50%)分HP回復」による耐久性能向上

物理兵種への削り能力向上

これら2点を重視して組み込み、悪くはなかったものの改善点も見つかる仕上がりとなりました。(こちらも詳細後述)

 

スキル構成も固まったところで、実際の運用編に移っていきます。

6.三つのピースが揃うときー実験&感想編ー

ということで、13章でメリンを仲間にしたらまずは三級長から槍の素質(絆Lv9)、ヴェロニカから杖の素質(絆Lv6)を継承してロイヤルナイトにクラスチェンジさせます。

ビジュアルが凄まじくかっこいいですね。

勝利ポーズも様になっています。

17章終了時点。攻速落ちしてはいるものの、高水準な速さを保てています。耐久面も申し分ありません。

 

レベル上げのためにたまにルキナと組ませたりもしていました。こちらもこちらで騎馬確定絆盾等が強かったです。

 

そして、メリン×カミラ×ロイヤルナイトの真骨頂が見られたのがリーフ外伝でした。

上のキャプチャのように綺麗に弓を一発しか貰わない位置取りをしつつ、暗夜爆砕陣で綺麗にハイプリースト達をワンパンする活躍をしてくれました。

生来の速さゆえ勇者武器でも追撃を安定させられます。

極めつけはこちらです。この範囲内の敵にすべて竜呪によるデバフが乗せられます。

 

その後も、対魔導士には無類の強さを見せてくれました。

 

最終的なステータスがこちらです。

固定の場合だと、

HP 魔力 速さ 守備 魔防 幸運 体格
49 23 21 33 33 21 23 22 11

となるので、期待値よりHP-2、力+2、魔力-1、技+1、速さ-3、守備-4、魔防+4、幸運+5、体格+1という結果となりました。能力的には少々残念な仕上がりでしたが、十分な強さを見せてくれました。

以下は振り返りです。

 

良かった点

対魔導士への圧倒的な性能

→上で見ていただいたとおり、対魔導士には無類の性能を誇っていました。厄介なトロン等の反撃を許さずワンパン、万が一外してもそれほど痛手にならず、返す一撃でワンパンというのは運用上かなり心理的安心感がありました。

前に出しやすい杖使いとして動かせる

→たいていの杖使いは物理兵種の攻撃を食らえば瀕死、酷ければその戦闘で倒れてしまいます。ですが、こちらの構成の場合、1戦闘は耐えてくれ、相手によっては2戦闘以上耐えてくれることもあり、この点でも心理的安心感がありました。エンゲージスキル「天駆」が弓、風魔法特効にはならないことによって敵の種類をあまり選ばず前に出せるのも嬉しい点でした。

 

気になった点

「月の腕輪(+)」というスキル選定

→HP回復や火力向上を見込みましたが、HP回復がなくともそれほど受ける上で困る場面が出なかったというのは事実としてありました。何より、「水たまり」を使う等して受けに回る場合発動しないのが噛み合いとして悪いと言わざるを得ませんでした。こちらについては、「再移動(+)」の方が、杖を振った後の移動等でサポートの役割を果たすうえでも、飛行としての移動力を活かすことができてよかったのではないのかと思います。

・Cランクの杖までしか使えないこと

→こちらについてはクラスと天性の都合上致し方なかったのですが、リカバーやワープ、レスキュー、コラプス等有用な杖を振れず歯嚙みする場面もありました。デフォルトで杖Bならよかったのですが…というよりなぜそうしなかったのか

 

結果として、「ロイヤルナイトは強い兵種である」という証明をするまではいかずとも、「ロイヤルナイトは独自の強みを出すことができる」という証明をすることには成功したのではないかと思います。

楽し気なモーヴ

 

7.おわりに

今回の記事、いかがでしたでしょうか。私自身ロイヤルナイトという兵種と真面目に向き合ったのが数々の周回の中でも初めての試みだったのでどうなることかと内心ひやひやしていましたが、終わってみれば思った以上に好感触でした。

 

前回のボネの記事↓

otyairuka.hatenablog.com

と似たような感想にはなってしまうものの、これまで注目されなかったものでも、その理由や強みと弱みを突き詰めて考えていけば新たな活路を見出していけるようになるという発見は自分のゲームプレイにおける楽しみ方をまた一つ広げてくれたように思います。

よろしければ、次回以降の記事も閲覧していただけますと幸いです。ありがとうございました。

 

【FEエンゲージ】「最弱」からの再起ー料理人ボネ 不屈の挑戦ー

はじめまして。

お茶イルカと申します。

 

早速、このブログの開設理由について説明します。理由は色々ありますが、有識者の方々のブログにおいて自分が好きなゲームに関連する記事に触発されたことが大きな理由です。

それらを見て私も今自分が好きなゲームについて、思ったことやプレイの記録、育成計画、その実験結果を体系的にまとめる場を持てればと思い、開設した次第です。

 

初回となる記事は、「ファイアーエムブレム エンゲージ」というゲームに登場する、ボネというユニットの分析、考察、育成計画、それらに準じた実験結果について記載します。(同ゲーム既プレイ済みを前提としているため、ネタバレ有です)

 

 

記事の構成は以下の6項目で構成されています。

 

    1. はじめに
    2. なぜ「最弱」なのか?
    3. 「最弱」から巻き返す方法は?
    4. ボネにふさわしい紋章士とは?
    5. 育成ロードマップと実験結果
    6. おわりと余談

 

なお各種データは以下のサイトより引用または参照を行っております。

ファイアーエムブレム エンゲージ 攻略Wiki 天馬騎士団」

https://www.pegasusknight.com/wiki/fe17/

ファイアーエムブレム エンゲージ攻略 hyperWiki」

https://hyperwiki.jp/fee/

 

 

1.はじめに

最初に言うことではないかもしれませんが、ボネのユニットとしての評価は芳しくありません。それどころか様々なコミュニティで「弱い」だとか「最弱」、「料理だけなら最強」とユニットの強さに関してそれはもうひどい有様です。

 

なぜそのようなことを言われるのでしょうか。大きく2つの要素が関係しているように思います。すなわち

 ・実際の強さとして弱い

 ・環境的に弱い

 

具体的には次項で触れますが、これらの要素が著しいことによって、彼は「最弱」の名をほしいままにしてしまっているわけです。

 

2.なぜ「最弱」なのか?

前項で彼が「最弱」と言われる要因は主に2つあると述べましたが、ここではその要因について具体的に分析していきたいと思います。まずは「実際の強さとして弱い」から考えます。

 

ユニットの実際の強さとは一言でいえば能力値の高さのことです。(厳密には個人スキルや天性素質なども影響しますが)初期値が高く、成長率が高いユニットは能力値が高い=強い、その逆は弱いということになります。

 

以下はボネのデータです。

・ボネ グレートナイトLv1(内部ではLv15)

HP

魔力

速さ

守備

魔防

幸運

体格

SP

41

15

5

15

9

20

8

13

11

1200

 

こうして見ると初期値は大分抑え目です。同じような時期に加入するカゲツ(ソードマスターLv1加入)をそのままグレートナイトにした場合、

HP

魔力

速さ

守備

魔防

幸運

体格

SP

40

20

6

21

16

23

9

16

11

1000

 

凄まじい差がありますね。カゲツは初期値、成長率共に申し分なく、今作における強ユニットの一角というのを抜きにしてもここまで歴然とした差を見せつけられると笑いすら出てきてしまいます。(カゲツをグレートナイトにするのかというのはさておき)

 

さて、他のグレートナイト候補となるルイ、ジェーデと比較するとどうでしょうか。前者はランスアーマーLv6(内部ではLv5)、後者はアクスアーマーLv12(内部ではLv11)加入ですが、最速CCかつ内部Lv15となった状態のステータスを見てみましょう。(成長率固定、星玉の加護はなしと仮定します)

 

・ボネ グレートナイトLv1

HP

魔力

速さ

守備

魔防

幸運

体格

41

15

5

15

9

20

8

13

11

 

・ルイ グレートナイトLv7

HP

魔力

速さ

守備

魔防

幸運

体格

41

19

2

17

9

25

5

8

11

 

・ジェーデ グレートナイト Lv5

HP

魔力

速さ

守備

魔防

幸運

体格

37

17

7

18

10

22

9

7

9

(赤は3者で最も高い値、青は3者で最も低い値)

三者三葉といったところですが、ボネは重装兵に求められる比重の高い力・技・守備の数値が低いのがかなり痛いです。一方、HP・幸運・体格はそれなり以上の水準となっています。特に、幸運の数値が高いのは薄幸重装兵にありがちな鋼武器等での必殺事故を防ぐ意味で重要なポイントとなり、次項での議論にもつながっていきます。

 

一方成長率の方ですが、先ほどと同じような条件でルイ、ジェーデと比較してみると、

・ボネ

成長率

HP

魔力

速さ

守備

魔防

幸運

体格

合計

個人

65

30

10

40

35

45

25

40

10

300

兵種

20

15

0

15

0

25

10

5

5

95

総合

85

45

10

55

35

70

35

45

15

395

 

・ルイ

成長率

HP

魔力

速さ

守備

魔防

幸運

体格

合計

個人

75

40

0

25

25

50

20

25

15

275

兵種

20

15

0

15

0

25

10

5

5

95

総合

95

55

0

40

25

75

30

30

20

370

 

・ジェーデ

成長率

HP

魔力

速さ

守備

魔防

幸運

体格

合計

個人

55

35

25

35

30

40

30

20

10

280

兵種

20

15

0

15

0

25

10

5

5

95

総合

75

50

25

50

30

65

40

25

15

375

(赤は三者で最も高い値、青は三者で最も低い値)

となります。力ではやや劣りますが、個人成長率が高いこともあり、それ以外の能力成長は高水準にまとまっています。成長率自体は悪くないですね。

 

初期値、成長率を見ていったところで、最終的なステータスはどうなるのか見ていきます。私のプレイング上の体感で恐縮ですが、ゲームクリアまでの各ユニットの内部レベルはおよそ40に収束するので、内部レベル40時の三者のステータスを見ていきます。

(グレートナイト育成、星玉の加護はなし、ルイとジェーデは最速CC前提)

 

・ボネ グレートナイト ~Lv20→Lv7

HP

魔力

速さ

守備

魔防

幸運

体格

62

26

7

29

18

37

17

24

14

 

・ルイ ランスアーマーLv6~10→グレートナイトLv20→Lv13

HP

魔力

速さ

守備

魔防

幸運

体格

63

33

2

27

16

43

13

15

16

 

・ジェーデ アクスアーマーLv12→グレートナイト Lv20→Lv11

HP

魔力

速さ

守備

魔防

幸運

体格

56

29

13

30

18

38

19

13

13

(赤は三者で最も高い値、青は三者で最も低い値)

比較すると、ボネは力に欠け、守備に欠けるため重装兵に求められる「敵の攻撃を通さず反撃で削る」という役割を果たすには不足感が強くなりやすいステータスをしています。総合して、成長率は良いものの低い初期値を補うまでには至らずどうにもパっとしない印象です。

 

 また、個人スキルもルイの「周囲2マスで女性2人隣接時ダメージ-2」やジェーデの「待機時魔防+2」と比較すると「弁当(HP20回復アイテム)使用時幸運%で再度使用可能となる」と実用性があるとはとてもいえないスキルとなっています。

 実際の「弱さ」について見ていったところで次に「環境的に弱い」について触れていきたいと思います。

 

 「環境的に弱い」とはなんなのか。一言でいうと加入時期に尽きます。ボネは12章という、ゲーム的には中盤にさしかかる時期に加入します。神竜一行が今までの紋章士を失いつつも新たな紋章士や仲間が加わり新天地ソルムで再起を図る中、同胞のフォガート、パンドロと共に頼れる仲間として参戦…とはいきません。初期値が低すぎるのです。

 

ほかの同胞は高体格をはじめとして強みがはっきりと出る性能をしており、即戦力としては申し分ありません。ですが、ボネの場合は前章の11章ですでにボネと同じ天性素質が剣かつほぼすべての初期値で勝るカゲツが加入しています。また、物理壁としても主にルイという文字通り高い壁が立ちはだかっています。

 

 そして、ソルム編にあたる12~16章は敵に上級職が混ざり始め、火力が大幅にインフレしていきます。暗闇の中物理攻撃力50近くの大武器を持ったドラゴンナイトまで襲い掛かるエンゲージ屈指の難所13章はその最たる例です。この火力インフレにはルイですら耐え切れず、この辺りで重装がフェードアウトしたという声もよく聞きます。

 

ルイですらその有様なのでボネにとっては出身地でありながらとても過酷な戦いを強いられます。様々なユニットに対し初期値に劣るため12章で適当に壁にした後は出撃させず、高い成長率が活かされる機会もないまま他のユニットとの差が開き、行きつく先はソラネルの厨房へ…というのが大半のプレイヤーにとってのボネ運用ではないかと思われます。

 

3.「最弱」から巻き返す方法は?

前項ではボネの「弱さ」について話していきましたが、ボネに「強さ」はないのでしょうか。そんなことはありません。

 

まず、単体の重装兵として見た場合、ルイやジェーデは幸運が低めで不意の必殺の危険性が常につきまといます。ですがボネは幸運の初期値および成長率に恵まれているため、必殺の心配が少なく、安定感があります。

 

また、難易度ルナティックにおいて敵AIには「チェインアタックを除いたダメージや命中率が0となる場合、攻撃をしてこない」という習性が基本的にはあるため、特にルイに顕著ですが反撃で削る以前に敵に無視されてしまうジレンマが生じます。ですが、逆に言えばダメージが1でも入るなら攻撃されるということでもあり、ボネは守備初期値の低さゆえに重装兵でありながら敵の攻撃を誘発しやすく反撃で敵を削るチャンスも必然的に増えます。「弱さ」が「強さ」に早変わりするのです。

 

さらに、天性素質が剣であることも地味に有用なポイントです。グレートナイトは天性素質を有していると扱える武器レベルがB→Aとなりますが、剣の場合、その対象は「ぎんの大剣」と「勇者の剣」となります。前者は高命中大武器のため、敵の攻撃を耐えて確実に手痛い反撃を入れるという動きが行いやすくなり、後者については低火力高命中であることから通常の武器の一撃でなくあえて確実な二連撃で敵を倒すようにしてエンゲージカウントを稼ぐ動きができる等有用です。槍や斧だと威力は勝るものの命中が低く、安定性に欠けます。こうしてみると、ボネは重装兵の中でも安定性に特化した性能だといえます。

 

また、「環境的に弱い」とは書いたものの、実は敵の火力はソルム編さえ越えてしまえば落ち着きを取り戻しますし、ソルム編でもきちんと相手を選べばそれなりの壁として機能はしてくれます。そしてボネにはなんと「環境的な強さ」も存在します。

 

それは「支援」の存在です。ボネの支援相手は主人公、クロエ、カゲツ、メリン、アンナさん、ジェーデ、アルフレッド、フォガート、ジャン、パンドロ、モーヴの11人ですが、いわゆる強ユニットに数えられる面々が多く揃っています。支援が少なめなアンナさんやジャンと支援を有しているのは特筆すべき点です。

 

エンゲージにおける支援は隣接でしか効果が発揮されないもののその分補正は強力で、1人でも隣接していれば命中+10が最低でも担保され、2人隣接していれば命中+20が最低でも担保されることになります。

 

攻略において重要要素となるチェインアタックや強力無比なスキルのデュアルサポート等の存在がある以上、味方と隣接して戦闘する機会は必然的に多くなるため、強ユニットとの支援が多いことは立派な強みとなります。ボネを活かすためにその支援相手でメンバーを固めるとパーティとしてのパワーも必然的に向上することになるのです。

 

ですが、能力および主に扱う武器の関係上火力がルイ、ジェーデより見劣りし、壁役としても数値が頼りないことはやはりどうしても否めません。ではそれらをどうやって補うか?紋章士たちの力を借ります。

 

4.ボネにふさわしい紋章士とは?

この項ではボネと組ませる紋章士について考えていきます。

一言でいえば、「火力を大幅に上げ、耐久も上げてくれる紋章士」ですが、そんな都合の良い紋章士がいるのでしょうか。候補を絞って検討してみましょう。

 

・アイク

主な良い点:

参戦時期が近く、早期運用しやすい

→13章後からすぐ運用できるのは大きな強みです。下記のようにボネの性能ともかみ合っています。

・怒りの発動による攻撃性能の向上

・勇将や不動の防御補正による耐久力の大幅な向上

→ルイやジェーデの場合、勇将発動前に必殺を食らうなどの事故もありますが、ボネではあまりその心配もありません。また、防御補正の向上はボネにとっても純粋にうれしいポイントです。

 

良くない点:

曲りなりにも重装ではあるので防御補正が強力すぎて無視される場面が出てくる

DLCのチキ、ヘクトルにも共通しますが、この仕様で泣きを見ることも多いです。アイクの場合、HP減少による勇将発動と覇克・天空の防御補正向上により想定より無視されるケースもちらほらあります。

 

総合して、重装としての役割を重視した場合の選択肢となります。要所での採用もずっと一緒でもOKの優秀なパートナーです。ですが、火力の補強といえば元々の力補正(最大+4)と怒り(最大必殺率+30%)のみであり、火力面においては少々物足りないかもしれません。ただ、覇克・天空で風の大斧を使い、群がってきた飛行兵を一気に吹き飛ばす爽快感はアイクでしか味わえません。(必ずしもボネである必要はありませんが……)

 

・エイリーク

主な良い点:

騎馬スタイルのツインストライクが強力

→ボネと直接関係はありませんがエフラム攻撃部分の異形特効のダメージ150%はかなり強力です。

・月の腕輪や勇空による攻撃性能の向上

・太陽の腕輪の回復や優風のダメージカットによる耐久力の向上

→この辺りは読んで字の通りで強力です。

良くない点:

ジークリンデでの2回攻撃が望めない等手数が少なくなりがち

→少なくとも私にとってはここが採用を見送る最大の理由です。ジークリンデ2回攻撃や勇者武器4連撃でどんどん敵を倒していくのがエイリーク指輪の強い運用だと考えているので、鈍足のボネにつけるよりは速いユニットにつける方が強いと思っています。

 

総合して、欲しいは欲しいものの他ユニットからの需要が多すぎて不採用になるといった感じです。エイリーク指輪2個欲しい……

 

・ロイ

主な良い点:

能力補正+超越がボネの高い成長率を活かしつつ弱点を補い強みを伸ばせる

→HP・力・魔防の補正はボネに欲しいところを伸ばしてくれ、超越により全体的に高めな成長率を十全に活かすことができます。(例えば力は素の成長率とグレートナイトの成長率の合算45×5=225≒能力値「2」+元々の補正+6と合算して8も伸びてくれます)

 

・エンゲージ時騎馬ボーナスの移動+1が優秀

→ボネ独自というわけではありませんがシンプルに優秀な効果で、1の差に助けられる場面は地味に多いです。あと踏み込みとプラスすると実質移動力が8になります。

封印の剣の性能と良相性

→威力14、命中95、必殺10、直間両用に加え守備・魔防+5の効果まである破格の効果です。さすが原作でラスボスを1ターンキルできる可能性がある武器といったところでしょうか。原作ではこれに加え竜特効まであったのでこれでも自重気味というとんでもない性能です。

少し話題がずれてしまいましたが、次項で書くとある理由も含めてボネにぴったりな性能なのがうれしいです。

 

良くない点:

再加入が遅い。再加入が遅い。

→わざわざ2回書いてしまいました。マルスセリカよりは良いですが、それでも再加入が遅いです。19章後は中盤加入の紋章士外伝もだいぶ落ち着いてきたころで、残りの紋章士外伝含めてもゲームクリアまで章がそこまで多くあるわけではありません。

ボネ以外にも共通する点ではありますが、運用していて楽しい紋章士であるだけにこの点は非常に残念です。

 

総合して、「火力を大幅に上げ、耐久も上げてくれる紋章士」であり、まさにボネにとっては理想の紋章士です。今回の運用でも最終的にボネにはロイを据えています。

 

 

以下はDLC紋章士です。

・チキ

主な良い点:

スキル「星玉の加護」による成長補正が優秀

→体格も含めたすべての成長率が一律+15されるというとんでもない効果を持っており、内部レベル40まで25回成長余地を残しているボネにとっては最終的に全能力に3.75プラスされることになります。

・能力補正が強力

→チキとのシンクロ補正はHP+10、守備+4、幸運+10ですが、エンゲージを行うことでそこにさらにHP+10とその他全能力+5の補正がかかり、ちょっとやそっとでは崩壊しない壁となってくれます。

・スキル「命玉の加護(+、++)」、「地玉の加護(+)」と良相性

→待機時にHPが20(30、40)回復するスキルと自軍フェイズ開始時、隣接する味方がいれば自分と味方の守備・魔防+3(+5)するスキルですが、これが壁役を務めるユニットととても相性が良いです。グレートナイトのスキル「味方と敵の間に自分がいる場合受けるダメージ-3」とも相まってダメージカット率がとんでもないことになります。

良くない点:

エンゲージ中は射程1の攻撃しかできない

→移動力に優れる騎馬であればこの弱点は気になりづらいとは思われますが、それでも2射程で攻撃できるかできないかで大きく状況が傾くケースもあるので気にかかる点です。

防御補正が強力すぎて無視される場面が出てくる

→アイクの時と同じです。わざと連携職に隣接させてチェインアタック狙いでの攻撃を誘発させるなど運用には工夫が必要です。

 

総合して、DLCだけあり圧倒的な性能をしています。今回の記事では本格採用してはいませんがこちらでも問題なさそうです。ただ、DLC紋章士全般にいえることですが、専用の外伝をクリアしないと組めないというのがなかなか悩ましいポイントです。

 

ヘクトル

主な良い点:

切り返し(+)による迎撃性能の向上

→HP80%(60%)以上という条件つきではありますが、攻撃されたときに確定追撃がとれるのは鈍足のグレートナイトボネにとっては大きな攻撃性能の向上につながります。

ただし、HP条件はもちろんブレイクされると反撃ができないことには注意が必要です。

・適応能力(+)やエンゲージスキル「鉄壁」による耐久力の向上

→物理・魔法攻撃を受けた後それぞれ守備・魔防+2(+3)されるスキルと攻撃を受けたとき守備・魔防130%が合わさることでかなりの耐久を誇ります。

 

良くない点:

防御補正が強力すぎて無視される場面が出てくる

→アイク、チキと共通する弱点ですが、ヘクトルの場合はエンゲージスキル「鉄壁」により数値が高ければ高いほど単純な上がり幅が大きくなるため、強く育ちすぎると囮指名なしでは無視されやすいというジレンマに特に悩まされます。

 

こちらもDLC紋章士の中ではかなりボネと相性の良い紋章士です。強いて言えばHPが減らなければ切り返しの範囲内を維持できるため、回避盾とも割と相性が良いという汎用性の高さからなかなか行き渡らない可能性があるのもネックでしょうか。

 

ヴェロニカ

主な良い点:

血讐(+)による攻撃性能の大幅な向上

→HP減少分の30%(50%)をダメージに加算するというとんでもないスキルです。これがエンゲージ中限定などではなくシンクロ中常時作動するのが凄まじいです。HPが高めかつダメージを受けやすいボネの「弱さ」がここでも活きてきます。

SPコンバートが育成面での大きな助けとなる

→敵撃破時に獲得するSP+20というシンプルなスキルですが、紋章士の指輪をつけていても1レベルあたり100SP程度に収束する本作においてはかなりの上がり幅となります。井戸からもらえるスキルの書があればあまり関係はないかもしれませんが、スキルの書節約に大きく貢献します。

・能力補正がボネの弱点補強、長所の底上げとなる

→魔力・魔防・幸運という補正は一見ボネには不要な補正と思えますが、実際に運用してみると、血讐とあわせてアーマーを倒せる魔法火力を持ちつつ魔法攻撃もある程度耐える耐久となり、幸運の上昇による安定感が増します。

 

良くない点:

耐久面の向上が控えめ

→めぼしい耐久面の向上は魔防ぐらいのものなので、物理も相手したいボネにとっては少し物足りなくなってしまいます。

能力補正がすべてかみ合うわけではない

→上で書きはしたものの、本来物理型であるボネにとって欲しい補正かといわれると疑問符が残ります。

 

総合して、通過点として優秀ではあるものの、最終的な選択肢にはなりえないかたちです。そして、魔法系寄りの補正値であるため、ボネより優先してつけたいユニットが多いというそもそもの問題があります。

 

色々と見ていきましたが、いくつかの紋章士の項目は特筆すべき箇所として緑色で示しました。すなわち、

 

 ・ロイの能力補正+超越がボネの高い成長率を活かしつつ弱点を補い強みを伸ばせる

 ・チキのスキル「星玉の加護」による成長補正が優秀

 ・ヴェロニカの血讐(+)による攻撃性能の大幅な向上

これらの特に優れた要素を土台としてボネの育成、運用実験を行っていくことにしました。

 

5.育成ロードマップと実験結果

前項であげたとおり、今回はロイ、チキ、ヴェロニカの3人の力を主に借りながら運用、育成していくことに決めたわけですが、最終的に組ませる紋章士、継承するスキルに頭を悩ませていました。

しかし、ロイの継承スキル「剣術・剛~Lv.5」(剣装備時、攻撃力+2~10、回避-10)を見たとき、ある発想が思い浮かびました。

封印の剣や超越で耐久を上げ、踏ん張りで保険をかけつつ血讐と剣術・剛を組み合わせれば凄まじい火力をもぶつけられるのでは…?」

一気に道が開けました。すなわち、

・最終的に組む紋章士は「ロイ」

・最終的な継承スキルは「血讐(+)」と「剣術・剛~Lv.5」とし、

    道中は「星玉の加護」で育成していく

 

このような計画となりました。

 

「血讐」や「剣術・剛」は火力補強スキル筆頭候補である「月の腕輪(+)」(自分から物理攻撃をした時相手の守備の20%(30%)をダメージに加算する)と違い、反撃時にも発動するのが最大の特徴です。相手の攻撃を受ける立ち回りが多いグレートナイトにとってはうってつけのスキルです。

 

そして、剣は「命中に優れるものの威力に優れない」という傾向にありますが、「血讐」や「剣術・剛」は実質的な威力絶対値に適用されます。つまり、他の武器種より威力向上の恩恵が大きいのです。また、天性素質剣のグレートナイトが扱えるぎんの大剣や紋章士ロイの封印の剣に「剣術・剛」が乗るのが何よりありがたく、安定性を確保しながら絶大な威力をぶつけられるのです。

 

 上記のスキル構成を実現するためには「星玉の加護」、「血讐(+)」、「剣術・剛~Lv.5」で最低SP7500、最大SP12500が必要になりますが、井戸さえあれば足りることは今までのプレイで体感済みでした。また、今回、ドーピングアイテムなしでボネをどこまで強くできるかを試したかったのもあり、「星玉の加護」は必須でした。

 

・実験編

先ほど引いた育成ロードマップ通り、「星玉の加護」を継承しました。



 こうして、ボネの猛特訓が始まりました。

 

 

ロイが戻ってくるまでは「血讐+」を継承するかけら節約も兼ねてヴェロニカで運用しながらSPコンバートの恩恵に与っていました。実際の使用感としてはヴェロニカ自体がかなり強力な紋章士であることもあり、それほど悪くはありませんでした。待機することも多い都合上、「異界の力」がよく溜まりました。何より、被弾機会が多いことにより「血讐(+)」によりボネに不足している火力が大幅に強化されるのがとてもありがたかったです。

たまにアイクで気分を変えてもいました。こちらでの使用感はグレートナイトルイやジェーデのそれに近しいものがありましたが、彼らと比べると火力がない分被必殺の心配がないので安定性がありました。また、アイクと組んでいながら心なしか無視される機会が少なかったのも悲しくなりつつも嬉しい要素でした。

 

 

そうして加入→17章終了時点。見違えるステータスになっています。

 

その後ロイが戻ってきた後は着々とスキル継承を行いつつ運用していましたが、


リュール外伝のボウナイトをワンパンする図や、

異形竜を追撃ワンパンする図、

忌々しい終章グリフォンナイトにチェインアタック込みでワンパンする図など、様々な楽しい図が撮れました。

 


そして最終的なボネのステータスがこちらです。

ランダム育成でしたが、星玉込み固定での期待値から力、魔力、速さ:+2でその他は期待値通りとなかなかの仕上がりを見せてくれました。

 

総合的な使用感として、周りをボネの支援対象者で固めたこともありとにかくあらゆる面で安定した活躍を見せてくれました。また、ベレト刻印のぎんの大剣については今回の運用、スキルととにかく噛み合い、さながら敵を料理するための包丁のように思えるほどの大活躍を見せてくれました。こういう思わぬ収穫ができたのも良かったです。

 

 

 

6.おわりと余談

長文となってしまいましたが、いかがでしたでしょうか。今回は強いボネを見てみたいということで星玉育成、紋章士は主にヴェロニカ→ロイというルートで行きましたが、良い結果となり、とても満足しています。

また、余談としていくつか自分なりに想定されうる質問を用意してみましたので、ご覧いただければ幸いです。

 

・他の職は候補にならなかったのか?

→残念ながらなりませんでした。一言でいえばグレートナイト以上の役割を果たしうる職がありませんでした。ドラゴンナイトを例にとると、元々の速さが低くグレートナイトより守備も低くなってしまい、その性能を十全に発揮できません。

 

守備の観点からするとジェネラルも候補になりそうなものですが、天性素質を活かせる剣ジェネラルの場合、2射程武器が低火力のいかづちの剣に固定されることが痛いです。また、S武器のクラドホルグはグレートナイトの移動力を切って狙うほど性能が高いわけではなく、比較的高性能なゲオルギオスにしても23章後の入手と遅めです。そして何より移動力が貧弱なため、そもそも壁になりづらいという弱点があります。もしジェネラルで運用するのであれば、ブーツでの補強は必須でしょう。

 

・個人スキルを活かす戦法(大好物ループ)は?

→スキル枠1つと持ち物枠1つを潰し、甘く見積もっても発動率3~5割程度の戦法を採用したくはないというのが正直なところです。一応セリカと組ませればスキル枠は空きますが、それでも上の運用より良い結果になるとは思えませんでした。

 

とにもかくにも、世間的に「弱い」とされるユニットでも強い運用を考え、実現ができるという体験をしたことで自分の中で視野がひとつ広がったような気がします。

よろしければ、次回以降の記事も閲覧していただけますと幸いです。ありがとうございました。