お茶イルカの記録集

夢中になっているあれこれについて書きます

【FEエンゲージ】「最弱」からの再起ー料理人ボネ 不屈の挑戦ー

はじめまして。

お茶イルカと申します。

 

早速、このブログの開設理由について説明します。理由は色々ありますが、有識者の方々のブログにおいて自分が好きなゲームに関連する記事に触発されたことが大きな理由です。

それらを見て私も今自分が好きなゲームについて、思ったことやプレイの記録、育成計画、その実験結果を体系的にまとめる場を持てればと思い、開設した次第です。

 

初回となる記事は、「ファイアーエムブレム エンゲージ」というゲームに登場する、ボネというユニットの分析、考察、育成計画、それらに準じた実験結果について記載します。(同ゲーム既プレイ済みを前提としているため、ネタバレ有です)

 

 

記事の構成は以下の6項目で構成されています。

 

    1. はじめに
    2. なぜ「最弱」なのか?
    3. 「最弱」から巻き返す方法は?
    4. ボネにふさわしい紋章士とは?
    5. 育成ロードマップと実験結果
    6. おわりと余談

 

なお各種データは以下のサイトより引用または参照を行っております。

ファイアーエムブレム エンゲージ 攻略Wiki 天馬騎士団」

https://www.pegasusknight.com/wiki/fe17/

ファイアーエムブレム エンゲージ攻略 hyperWiki」

https://hyperwiki.jp/fee/

 

 

1.はじめに

最初に言うことではないかもしれませんが、ボネのユニットとしての評価は芳しくありません。それどころか様々なコミュニティで「弱い」だとか「最弱」、「料理だけなら最強」とユニットの強さに関してそれはもうひどい有様です。

 

なぜそのようなことを言われるのでしょうか。大きく2つの要素が関係しているように思います。すなわち

 ・実際の強さとして弱い

 ・環境的に弱い

 

具体的には次項で触れますが、これらの要素が著しいことによって、彼は「最弱」の名をほしいままにしてしまっているわけです。

 

2.なぜ「最弱」なのか?

前項で彼が「最弱」と言われる要因は主に2つあると述べましたが、ここではその要因について具体的に分析していきたいと思います。まずは「実際の強さとして弱い」から考えます。

 

ユニットの実際の強さとは一言でいえば能力値の高さのことです。(厳密には個人スキルや天性素質なども影響しますが)初期値が高く、成長率が高いユニットは能力値が高い=強い、その逆は弱いということになります。

 

以下はボネのデータです。

・ボネ グレートナイトLv1(内部ではLv15)

HP

魔力

速さ

守備

魔防

幸運

体格

SP

41

15

5

15

9

20

8

13

11

1200

 

こうして見ると初期値は大分抑え目です。同じような時期に加入するカゲツ(ソードマスターLv1加入)をそのままグレートナイトにした場合、

HP

魔力

速さ

守備

魔防

幸運

体格

SP

40

20

6

21

16

23

9

16

11

1000

 

凄まじい差がありますね。カゲツは初期値、成長率共に申し分なく、今作における強ユニットの一角というのを抜きにしてもここまで歴然とした差を見せつけられると笑いすら出てきてしまいます。(カゲツをグレートナイトにするのかというのはさておき)

 

さて、他のグレートナイト候補となるルイ、ジェーデと比較するとどうでしょうか。前者はランスアーマーLv6(内部ではLv5)、後者はアクスアーマーLv12(内部ではLv11)加入ですが、最速CCかつ内部Lv15となった状態のステータスを見てみましょう。(成長率固定、星玉の加護はなしと仮定します)

 

・ボネ グレートナイトLv1

HP

魔力

速さ

守備

魔防

幸運

体格

41

15

5

15

9

20

8

13

11

 

・ルイ グレートナイトLv7

HP

魔力

速さ

守備

魔防

幸運

体格

41

19

2

17

9

25

5

8

11

 

・ジェーデ グレートナイト Lv5

HP

魔力

速さ

守備

魔防

幸運

体格

37

17

7

18

10

22

9

7

9

(赤は3者で最も高い値、青は3者で最も低い値)

三者三葉といったところですが、ボネは重装兵に求められる比重の高い力・技・守備の数値が低いのがかなり痛いです。一方、HP・幸運・体格はそれなり以上の水準となっています。特に、幸運の数値が高いのは薄幸重装兵にありがちな鋼武器等での必殺事故を防ぐ意味で重要なポイントとなり、次項での議論にもつながっていきます。

 

一方成長率の方ですが、先ほどと同じような条件でルイ、ジェーデと比較してみると、

・ボネ

成長率

HP

魔力

速さ

守備

魔防

幸運

体格

合計

個人

65

30

10

40

35

45

25

40

10

300

兵種

20

15

0

15

0

25

10

5

5

95

総合

85

45

10

55

35

70

35

45

15

395

 

・ルイ

成長率

HP

魔力

速さ

守備

魔防

幸運

体格

合計

個人

75

40

0

25

25

50

20

25

15

275

兵種

20

15

0

15

0

25

10

5

5

95

総合

95

55

0

40

25

75

30

30

20

370

 

・ジェーデ

成長率

HP

魔力

速さ

守備

魔防

幸運

体格

合計

個人

55

35

25

35

30

40

30

20

10

280

兵種

20

15

0

15

0

25

10

5

5

95

総合

75

50

25

50

30

65

40

25

15

375

(赤は三者で最も高い値、青は三者で最も低い値)

となります。力ではやや劣りますが、個人成長率が高いこともあり、それ以外の能力成長は高水準にまとまっています。成長率自体は悪くないですね。

 

初期値、成長率を見ていったところで、最終的なステータスはどうなるのか見ていきます。私のプレイング上の体感で恐縮ですが、ゲームクリアまでの各ユニットの内部レベルはおよそ40に収束するので、内部レベル40時の三者のステータスを見ていきます。

(グレートナイト育成、星玉の加護はなし、ルイとジェーデは最速CC前提)

 

・ボネ グレートナイト ~Lv20→Lv7

HP

魔力

速さ

守備

魔防

幸運

体格

62

26

7

29

18

37

17

24

14

 

・ルイ ランスアーマーLv6~10→グレートナイトLv20→Lv13

HP

魔力

速さ

守備

魔防

幸運

体格

63

33

2

27

16

43

13

15

16

 

・ジェーデ アクスアーマーLv12→グレートナイト Lv20→Lv11

HP

魔力

速さ

守備

魔防

幸運

体格

56

29

13

30

18

38

19

13

13

(赤は三者で最も高い値、青は三者で最も低い値)

比較すると、ボネは力に欠け、守備に欠けるため重装兵に求められる「敵の攻撃を通さず反撃で削る」という役割を果たすには不足感が強くなりやすいステータスをしています。総合して、成長率は良いものの低い初期値を補うまでには至らずどうにもパっとしない印象です。

 

 また、個人スキルもルイの「周囲2マスで女性2人隣接時ダメージ-2」やジェーデの「待機時魔防+2」と比較すると「弁当(HP20回復アイテム)使用時幸運%で再度使用可能となる」と実用性があるとはとてもいえないスキルとなっています。

 実際の「弱さ」について見ていったところで次に「環境的に弱い」について触れていきたいと思います。

 

 「環境的に弱い」とはなんなのか。一言でいうと加入時期に尽きます。ボネは12章という、ゲーム的には中盤にさしかかる時期に加入します。神竜一行が今までの紋章士を失いつつも新たな紋章士や仲間が加わり新天地ソルムで再起を図る中、同胞のフォガート、パンドロと共に頼れる仲間として参戦…とはいきません。初期値が低すぎるのです。

 

ほかの同胞は高体格をはじめとして強みがはっきりと出る性能をしており、即戦力としては申し分ありません。ですが、ボネの場合は前章の11章ですでにボネと同じ天性素質が剣かつほぼすべての初期値で勝るカゲツが加入しています。また、物理壁としても主にルイという文字通り高い壁が立ちはだかっています。

 

 そして、ソルム編にあたる12~16章は敵に上級職が混ざり始め、火力が大幅にインフレしていきます。暗闇の中物理攻撃力50近くの大武器を持ったドラゴンナイトまで襲い掛かるエンゲージ屈指の難所13章はその最たる例です。この火力インフレにはルイですら耐え切れず、この辺りで重装がフェードアウトしたという声もよく聞きます。

 

ルイですらその有様なのでボネにとっては出身地でありながらとても過酷な戦いを強いられます。様々なユニットに対し初期値に劣るため12章で適当に壁にした後は出撃させず、高い成長率が活かされる機会もないまま他のユニットとの差が開き、行きつく先はソラネルの厨房へ…というのが大半のプレイヤーにとってのボネ運用ではないかと思われます。

 

3.「最弱」から巻き返す方法は?

前項ではボネの「弱さ」について話していきましたが、ボネに「強さ」はないのでしょうか。そんなことはありません。

 

まず、単体の重装兵として見た場合、ルイやジェーデは幸運が低めで不意の必殺の危険性が常につきまといます。ですがボネは幸運の初期値および成長率に恵まれているため、必殺の心配が少なく、安定感があります。

 

また、難易度ルナティックにおいて敵AIには「チェインアタックを除いたダメージや命中率が0となる場合、攻撃をしてこない」という習性が基本的にはあるため、特にルイに顕著ですが反撃で削る以前に敵に無視されてしまうジレンマが生じます。ですが、逆に言えばダメージが1でも入るなら攻撃されるということでもあり、ボネは守備初期値の低さゆえに重装兵でありながら敵の攻撃を誘発しやすく反撃で敵を削るチャンスも必然的に増えます。「弱さ」が「強さ」に早変わりするのです。

 

さらに、天性素質が剣であることも地味に有用なポイントです。グレートナイトは天性素質を有していると扱える武器レベルがB→Aとなりますが、剣の場合、その対象は「ぎんの大剣」と「勇者の剣」となります。前者は高命中大武器のため、敵の攻撃を耐えて確実に手痛い反撃を入れるという動きが行いやすくなり、後者については低火力高命中であることから通常の武器の一撃でなくあえて確実な二連撃で敵を倒すようにしてエンゲージカウントを稼ぐ動きができる等有用です。槍や斧だと威力は勝るものの命中が低く、安定性に欠けます。こうしてみると、ボネは重装兵の中でも安定性に特化した性能だといえます。

 

また、「環境的に弱い」とは書いたものの、実は敵の火力はソルム編さえ越えてしまえば落ち着きを取り戻しますし、ソルム編でもきちんと相手を選べばそれなりの壁として機能はしてくれます。そしてボネにはなんと「環境的な強さ」も存在します。

 

それは「支援」の存在です。ボネの支援相手は主人公、クロエ、カゲツ、メリン、アンナさん、ジェーデ、アルフレッド、フォガート、ジャン、パンドロ、モーヴの11人ですが、いわゆる強ユニットに数えられる面々が多く揃っています。支援が少なめなアンナさんやジャンと支援を有しているのは特筆すべき点です。

 

エンゲージにおける支援は隣接でしか効果が発揮されないもののその分補正は強力で、1人でも隣接していれば命中+10が最低でも担保され、2人隣接していれば命中+20が最低でも担保されることになります。

 

攻略において重要要素となるチェインアタックや強力無比なスキルのデュアルサポート等の存在がある以上、味方と隣接して戦闘する機会は必然的に多くなるため、強ユニットとの支援が多いことは立派な強みとなります。ボネを活かすためにその支援相手でメンバーを固めるとパーティとしてのパワーも必然的に向上することになるのです。

 

ですが、能力および主に扱う武器の関係上火力がルイ、ジェーデより見劣りし、壁役としても数値が頼りないことはやはりどうしても否めません。ではそれらをどうやって補うか?紋章士たちの力を借ります。

 

4.ボネにふさわしい紋章士とは?

この項ではボネと組ませる紋章士について考えていきます。

一言でいえば、「火力を大幅に上げ、耐久も上げてくれる紋章士」ですが、そんな都合の良い紋章士がいるのでしょうか。候補を絞って検討してみましょう。

 

・アイク

主な良い点:

参戦時期が近く、早期運用しやすい

→13章後からすぐ運用できるのは大きな強みです。下記のようにボネの性能ともかみ合っています。

・怒りの発動による攻撃性能の向上

・勇将や不動の防御補正による耐久力の大幅な向上

→ルイやジェーデの場合、勇将発動前に必殺を食らうなどの事故もありますが、ボネではあまりその心配もありません。また、防御補正の向上はボネにとっても純粋にうれしいポイントです。

 

良くない点:

曲りなりにも重装ではあるので防御補正が強力すぎて無視される場面が出てくる

DLCのチキ、ヘクトルにも共通しますが、この仕様で泣きを見ることも多いです。アイクの場合、HP減少による勇将発動と覇克・天空の防御補正向上により想定より無視されるケースもちらほらあります。

 

総合して、重装としての役割を重視した場合の選択肢となります。要所での採用もずっと一緒でもOKの優秀なパートナーです。ですが、火力の補強といえば元々の力補正(最大+4)と怒り(最大必殺率+30%)のみであり、火力面においては少々物足りないかもしれません。ただ、覇克・天空で風の大斧を使い、群がってきた飛行兵を一気に吹き飛ばす爽快感はアイクでしか味わえません。(必ずしもボネである必要はありませんが……)

 

・エイリーク

主な良い点:

騎馬スタイルのツインストライクが強力

→ボネと直接関係はありませんがエフラム攻撃部分の異形特効のダメージ150%はかなり強力です。

・月の腕輪や勇空による攻撃性能の向上

・太陽の腕輪の回復や優風のダメージカットによる耐久力の向上

→この辺りは読んで字の通りで強力です。

良くない点:

ジークリンデでの2回攻撃が望めない等手数が少なくなりがち

→少なくとも私にとってはここが採用を見送る最大の理由です。ジークリンデ2回攻撃や勇者武器4連撃でどんどん敵を倒していくのがエイリーク指輪の強い運用だと考えているので、鈍足のボネにつけるよりは速いユニットにつける方が強いと思っています。

 

総合して、欲しいは欲しいものの他ユニットからの需要が多すぎて不採用になるといった感じです。エイリーク指輪2個欲しい……

 

・ロイ

主な良い点:

能力補正+超越がボネの高い成長率を活かしつつ弱点を補い強みを伸ばせる

→HP・力・魔防の補正はボネに欲しいところを伸ばしてくれ、超越により全体的に高めな成長率を十全に活かすことができます。(例えば力は素の成長率とグレートナイトの成長率の合算45×5=225≒能力値「2」+元々の補正+6と合算して8も伸びてくれます)

 

・エンゲージ時騎馬ボーナスの移動+1が優秀

→ボネ独自というわけではありませんがシンプルに優秀な効果で、1の差に助けられる場面は地味に多いです。あと踏み込みとプラスすると実質移動力が8になります。

封印の剣の性能と良相性

→威力14、命中95、必殺10、直間両用に加え守備・魔防+5の効果まである破格の効果です。さすが原作でラスボスを1ターンキルできる可能性がある武器といったところでしょうか。原作ではこれに加え竜特効まであったのでこれでも自重気味というとんでもない性能です。

少し話題がずれてしまいましたが、次項で書くとある理由も含めてボネにぴったりな性能なのがうれしいです。

 

良くない点:

再加入が遅い。再加入が遅い。

→わざわざ2回書いてしまいました。マルスセリカよりは良いですが、それでも再加入が遅いです。19章後は中盤加入の紋章士外伝もだいぶ落ち着いてきたころで、残りの紋章士外伝含めてもゲームクリアまで章がそこまで多くあるわけではありません。

ボネ以外にも共通する点ではありますが、運用していて楽しい紋章士であるだけにこの点は非常に残念です。

 

総合して、「火力を大幅に上げ、耐久も上げてくれる紋章士」であり、まさにボネにとっては理想の紋章士です。今回の運用でも最終的にボネにはロイを据えています。

 

 

以下はDLC紋章士です。

・チキ

主な良い点:

スキル「星玉の加護」による成長補正が優秀

→体格も含めたすべての成長率が一律+15されるというとんでもない効果を持っており、内部レベル40まで25回成長余地を残しているボネにとっては最終的に全能力に3.75プラスされることになります。

・能力補正が強力

→チキとのシンクロ補正はHP+10、守備+4、幸運+10ですが、エンゲージを行うことでそこにさらにHP+10とその他全能力+5の補正がかかり、ちょっとやそっとでは崩壊しない壁となってくれます。

・スキル「命玉の加護(+、++)」、「地玉の加護(+)」と良相性

→待機時にHPが20(30、40)回復するスキルと自軍フェイズ開始時、隣接する味方がいれば自分と味方の守備・魔防+3(+5)するスキルですが、これが壁役を務めるユニットととても相性が良いです。グレートナイトのスキル「味方と敵の間に自分がいる場合受けるダメージ-3」とも相まってダメージカット率がとんでもないことになります。

良くない点:

エンゲージ中は射程1の攻撃しかできない

→移動力に優れる騎馬であればこの弱点は気になりづらいとは思われますが、それでも2射程で攻撃できるかできないかで大きく状況が傾くケースもあるので気にかかる点です。

防御補正が強力すぎて無視される場面が出てくる

→アイクの時と同じです。わざと連携職に隣接させてチェインアタック狙いでの攻撃を誘発させるなど運用には工夫が必要です。

 

総合して、DLCだけあり圧倒的な性能をしています。今回の記事では本格採用してはいませんがこちらでも問題なさそうです。ただ、DLC紋章士全般にいえることですが、専用の外伝をクリアしないと組めないというのがなかなか悩ましいポイントです。

 

ヘクトル

主な良い点:

切り返し(+)による迎撃性能の向上

→HP80%(60%)以上という条件つきではありますが、攻撃されたときに確定追撃がとれるのは鈍足のグレートナイトボネにとっては大きな攻撃性能の向上につながります。

ただし、HP条件はもちろんブレイクされると反撃ができないことには注意が必要です。

・適応能力(+)やエンゲージスキル「鉄壁」による耐久力の向上

→物理・魔法攻撃を受けた後それぞれ守備・魔防+2(+3)されるスキルと攻撃を受けたとき守備・魔防130%が合わさることでかなりの耐久を誇ります。

 

良くない点:

防御補正が強力すぎて無視される場面が出てくる

→アイク、チキと共通する弱点ですが、ヘクトルの場合はエンゲージスキル「鉄壁」により数値が高ければ高いほど単純な上がり幅が大きくなるため、強く育ちすぎると囮指名なしでは無視されやすいというジレンマに特に悩まされます。

 

こちらもDLC紋章士の中ではかなりボネと相性の良い紋章士です。強いて言えばHPが減らなければ切り返しの範囲内を維持できるため、回避盾とも割と相性が良いという汎用性の高さからなかなか行き渡らない可能性があるのもネックでしょうか。

 

ヴェロニカ

主な良い点:

血讐(+)による攻撃性能の大幅な向上

→HP減少分の30%(50%)をダメージに加算するというとんでもないスキルです。これがエンゲージ中限定などではなくシンクロ中常時作動するのが凄まじいです。HPが高めかつダメージを受けやすいボネの「弱さ」がここでも活きてきます。

SPコンバートが育成面での大きな助けとなる

→敵撃破時に獲得するSP+20というシンプルなスキルですが、紋章士の指輪をつけていても1レベルあたり100SP程度に収束する本作においてはかなりの上がり幅となります。井戸からもらえるスキルの書があればあまり関係はないかもしれませんが、スキルの書節約に大きく貢献します。

・能力補正がボネの弱点補強、長所の底上げとなる

→魔力・魔防・幸運という補正は一見ボネには不要な補正と思えますが、実際に運用してみると、血讐とあわせてアーマーを倒せる魔法火力を持ちつつ魔法攻撃もある程度耐える耐久となり、幸運の上昇による安定感が増します。

 

良くない点:

耐久面の向上が控えめ

→めぼしい耐久面の向上は魔防ぐらいのものなので、物理も相手したいボネにとっては少し物足りなくなってしまいます。

能力補正がすべてかみ合うわけではない

→上で書きはしたものの、本来物理型であるボネにとって欲しい補正かといわれると疑問符が残ります。

 

総合して、通過点として優秀ではあるものの、最終的な選択肢にはなりえないかたちです。そして、魔法系寄りの補正値であるため、ボネより優先してつけたいユニットが多いというそもそもの問題があります。

 

色々と見ていきましたが、いくつかの紋章士の項目は特筆すべき箇所として緑色で示しました。すなわち、

 

 ・ロイの能力補正+超越がボネの高い成長率を活かしつつ弱点を補い強みを伸ばせる

 ・チキのスキル「星玉の加護」による成長補正が優秀

 ・ヴェロニカの血讐(+)による攻撃性能の大幅な向上

これらの特に優れた要素を土台としてボネの育成、運用実験を行っていくことにしました。

 

5.育成ロードマップと実験結果

前項であげたとおり、今回はロイ、チキ、ヴェロニカの3人の力を主に借りながら運用、育成していくことに決めたわけですが、最終的に組ませる紋章士、継承するスキルに頭を悩ませていました。

しかし、ロイの継承スキル「剣術・剛~Lv.5」(剣装備時、攻撃力+2~10、回避-10)を見たとき、ある発想が思い浮かびました。

封印の剣や超越で耐久を上げ、踏ん張りで保険をかけつつ血讐と剣術・剛を組み合わせれば凄まじい火力をもぶつけられるのでは…?」

一気に道が開けました。すなわち、

・最終的に組む紋章士は「ロイ」

・最終的な継承スキルは「血讐(+)」と「剣術・剛~Lv.5」とし、

    道中は「星玉の加護」で育成していく

 

このような計画となりました。

 

「血讐」や「剣術・剛」は火力補強スキル筆頭候補である「月の腕輪(+)」(自分から物理攻撃をした時相手の守備の20%(30%)をダメージに加算する)と違い、反撃時にも発動するのが最大の特徴です。相手の攻撃を受ける立ち回りが多いグレートナイトにとってはうってつけのスキルです。

 

そして、剣は「命中に優れるものの威力に優れない」という傾向にありますが、「血讐」や「剣術・剛」は実質的な威力絶対値に適用されます。つまり、他の武器種より威力向上の恩恵が大きいのです。また、天性素質剣のグレートナイトが扱えるぎんの大剣や紋章士ロイの封印の剣に「剣術・剛」が乗るのが何よりありがたく、安定性を確保しながら絶大な威力をぶつけられるのです。

 

 上記のスキル構成を実現するためには「星玉の加護」、「血讐(+)」、「剣術・剛~Lv.5」で最低SP7500、最大SP12500が必要になりますが、井戸さえあれば足りることは今までのプレイで体感済みでした。また、今回、ドーピングアイテムなしでボネをどこまで強くできるかを試したかったのもあり、「星玉の加護」は必須でした。

 

・実験編

先ほど引いた育成ロードマップ通り、「星玉の加護」を継承しました。



 こうして、ボネの猛特訓が始まりました。

 

 

ロイが戻ってくるまでは「血讐+」を継承するかけら節約も兼ねてヴェロニカで運用しながらSPコンバートの恩恵に与っていました。実際の使用感としてはヴェロニカ自体がかなり強力な紋章士であることもあり、それほど悪くはありませんでした。待機することも多い都合上、「異界の力」がよく溜まりました。何より、被弾機会が多いことにより「血讐(+)」によりボネに不足している火力が大幅に強化されるのがとてもありがたかったです。

たまにアイクで気分を変えてもいました。こちらでの使用感はグレートナイトルイやジェーデのそれに近しいものがありましたが、彼らと比べると火力がない分被必殺の心配がないので安定性がありました。また、アイクと組んでいながら心なしか無視される機会が少なかったのも悲しくなりつつも嬉しい要素でした。

 

 

そうして加入→17章終了時点。見違えるステータスになっています。

 

その後ロイが戻ってきた後は着々とスキル継承を行いつつ運用していましたが、


リュール外伝のボウナイトをワンパンする図や、

異形竜を追撃ワンパンする図、

忌々しい終章グリフォンナイトにチェインアタック込みでワンパンする図など、様々な楽しい図が撮れました。

 


そして最終的なボネのステータスがこちらです。

ランダム育成でしたが、星玉込み固定での期待値から力、魔力、速さ:+2でその他は期待値通りとなかなかの仕上がりを見せてくれました。

 

総合的な使用感として、周りをボネの支援対象者で固めたこともありとにかくあらゆる面で安定した活躍を見せてくれました。また、ベレト刻印のぎんの大剣については今回の運用、スキルととにかく噛み合い、さながら敵を料理するための包丁のように思えるほどの大活躍を見せてくれました。こういう思わぬ収穫ができたのも良かったです。

 

 

 

6.おわりと余談

長文となってしまいましたが、いかがでしたでしょうか。今回は強いボネを見てみたいということで星玉育成、紋章士は主にヴェロニカ→ロイというルートで行きましたが、良い結果となり、とても満足しています。

また、余談としていくつか自分なりに想定されうる質問を用意してみましたので、ご覧いただければ幸いです。

 

・他の職は候補にならなかったのか?

→残念ながらなりませんでした。一言でいえばグレートナイト以上の役割を果たしうる職がありませんでした。ドラゴンナイトを例にとると、元々の速さが低くグレートナイトより守備も低くなってしまい、その性能を十全に発揮できません。

 

守備の観点からするとジェネラルも候補になりそうなものですが、天性素質を活かせる剣ジェネラルの場合、2射程武器が低火力のいかづちの剣に固定されることが痛いです。また、S武器のクラドホルグはグレートナイトの移動力を切って狙うほど性能が高いわけではなく、比較的高性能なゲオルギオスにしても23章後の入手と遅めです。そして何より移動力が貧弱なため、そもそも壁になりづらいという弱点があります。もしジェネラルで運用するのであれば、ブーツでの補強は必須でしょう。

 

・個人スキルを活かす戦法(大好物ループ)は?

→スキル枠1つと持ち物枠1つを潰し、甘く見積もっても発動率3~5割程度の戦法を採用したくはないというのが正直なところです。一応セリカと組ませればスキル枠は空きますが、それでも上の運用より良い結果になるとは思えませんでした。

 

とにもかくにも、世間的に「弱い」とされるユニットでも強い運用を考え、実現ができるという体験をしたことで自分の中で視野がひとつ広がったような気がします。

よろしければ、次回以降の記事も閲覧していただけますと幸いです。ありがとうございました。